新燃費基準WLTPモードとは?燃費不正で三菱とスズキの対応が違うのはなぜ?

車を購入する上で、燃費は重要なポイントのひとつですが、カタログに記載されている燃費は本当か疑問に思う人も多いはずです。

 

そこで、前回、「実燃費とカタログ燃費はなぜ違うのか」について紹介しました。

 

※実燃費とカタログ燃費が違う理由は、測定状況が違うから
実燃費はどうしてカタログ燃費と差があるの?海外の燃費基準は正確

 

その続きとして、今回は、『燃費不正に揺れた三菱とスズキの対応が違ったのはなぜ?』『新燃費基準WLTPモードについて』お話ししますね。

 

 

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燃費不正に揺れた三菱とスズキの違いは何か?

2016年4月に三菱自動車の燃費不正が発覚し、その約1ヵ月後にスズキの不正も発覚しました。

 

問題となったのは、燃費計測の要素として法律で組み入れられている、走行抵抗値の対処方法です。

 

JC08モードの計測をおこなうときは、事前に計測した走行抵抗値を上乗せします。

 

しかし、両社ともその試験を法律で定める「惰行法」とは違う方法で行っていたんです。

 

これにより、両社ともトップが辞任する対応を見せましたが、販売の対応は明暗が分かれ、三菱は販売停止、スズキは販売継続になったんです。

 

 

では、三菱自動車とスズキの違いは、どこにあるのでしょうか。

 

走行抵抗の計り方には『惰行法』と『高速惰行法』という二つのタイプがあります。

 

日本は『惰行法』を採用し、アメリカで『高速惰行法』を採用しています。

 

スズキは、惰行法にて測定はしていましたが、それぞれの抵抗値を個別に測定して積み上げる方法を行っていました

 

 

一方、三菱自動車は、アメリカで採用されている「高速惰行法」に近い方法で測定していました。

 

さらに、三菱自動車はこれに加えて、本来燃費データーの根拠となる走行試験データーを使用せず、2014年以降に発表した車では既販売車のデーターを流用していました

 

目標の燃費に合わせて机上で割り出した燃費の数値を申請していて、不正発覚後、改めて調べると5%から15%もの誤差が発生しているんです。

 

これら三菱自動車の行為は、悪質とみなされ販売停止となったんです。

 

 

2018年より新規格「WLTPモード」導入

これまで日本は、日本独自の燃費測定方法を行い、米国も欧州も独自の方法で燃費試験を行ってきました。

 

けれど、今の自動車は、グローバルで流通される時代です。

 

そこで、「WLTPモード」と呼ばれる国際的な試験方法の採用が2014年国連で承認され、2018年より日本でも導入されることが決定しました。

 

導入時期は国ごとで異なっていますが、「WLTPモード」により燃費の数値が同一となるので、同じ土俵で燃費を比較できるようになるんです。

 

自動車メーカーも、今までは国ごとに行っていた燃費試験をやらなくて済むので、大きくコスト削減できます。

 

そして、ユーザーにとっても燃費が比べやすくなるので、車を選ぶ上では大きなメリットになりますね。

 

 

「WLTPモード」の測定試験には、4つのフェーズが用意されています。

 

1.ローフェーズ(60km/hまでの市街地)

2.ミドルフェーズ(80km/hまでの一般道)

3.ハイフェーズ(100km/hまでの都市高速)

4.エクストラハイフェーズ(130km/hまでの高速道路)

 

しかし、この4つすべてを導入することは義務づけられてはいないので、国の事情に合わせて選択できるようになっています。

 

日本では、4番の速度域は法律では認められていないので、該当しないことになります。

 

 

このように、「WLTPモード」の導入により、カタログ燃費が実燃費に近づくことは確かです。

 

かつて、10・15モードからJC08モードに変わったとき、カタログ値が大きく減ってしまった車種も多かったですが、今回も同じことが予想されます。

 

特に、日本車はJC08モードに合わせてセッティングしてきたので、影響は大きそうです。

 

どのくらいカタログ燃費が実燃費に近づくのか、また、どのようにカタログ燃費が変わるのか楽しみですね。

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